アフリカでは、資源の未加工輸出からの脱却や雇用創出を目指して、工業化が推進されている。
アフリカ開発銀行は、2010~2024年におけるアフリカ54カ国の工業化の進展を評価したアフリカ工業化指数(AII)2025を発表した。
総合順位では、モロッコが、2010年以降一貫して首位だった南アフリカ共和国を初めて上回った。背景には、継続的な産業高度化、輸出多角化、戦略的な産業政策の成果があるとした。一方、南アは依然としてアフリカ有数の工業国であるものの、工業競争力の低下が指摘された。
AIIは、工業化を次の3つの軸において評価している。
- パフォーマンス (主な指標:製造業付加価値や輸出額など)
- 直接要因 (主な指標:対内直接投資残高、就学期間、インフラ開発指数など)
- 間接要因 (主な指標:市場規模、ビジネス環境、債務残高など)
地域別では、北アフリカが引き続き最も工業化が進み、南部アフリカが続く。東・西・中央アフリカでは緩やかな進展がみられるものの、北アフリカや南部アフリカとの間にはなお大きな差がある。
ただし、アフリカ開発銀行によると、アフリカが世界の製造業生産に占める割合は2%未満、世界の製造業輸出に占める割合は1.4%にとどまる。工業化を大陸規模で拡大しにくい背景には、域内生産連携の弱さ、中間財貿易の少なさ、産業エコシステムの分断があり、こうした課題は、アフリカ域内貿易の少なさ(全貿易の14.4%)にも表れているという。
今後の工業化加速には、各国の産業戦略に加え、アフリカ大陸自由貿易圏を通じた域内統合、域内バリューチェーンと産業回廊の開発、経済特区や工業団地の戦略的展開、インフラ・人材・イノベーションへの投資などが重要だと指摘している。
アフリカの魅力である若い労働力と将来的な巨大消費市場、豊富な天然資源、それらをインフラ整備や教育により工業化を進め、アフリカ内外の貿易を拡大することができれば、より高い経済成長が約束されるであろう。
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